IPL治療

IPLはマイボーム腺機能不全・ドライアイに対する新しい治療法です

マイボーム腺機能不全とドライアイ

涙は水の層と油の層に分かれており、表面にある油の層が涙の蒸発を防いでいます。
瞼にあるマイボーム腺はこの油を分泌しています。開口部はまつげの生え際に近い場所にあり、細菌感染や炎症、加齢などによって詰まってしまうと、ドライアイ症状や眼不快感を引き起こします。この状態をマイボーム腺機能不全といいます。従来の治療法としては、眼瞼縁の清拭・温罨法などの古典的な対処療法や、抗菌薬点眼や内服治療が行われてきました。

IPLとは

IPL（Intense Pulsed Light）は、身体を温め炎症を取り除くために使用されている医療用の光治療機器です。抗炎症作用とマイボーム腺の詰まりを溶かす効果が認められており、マイボーム腺機能不全・ドライアイの改善が期待でき、注目されています。

治療の流れ

治療前にメイクを落とします
専用のアイマスクをつけ、下まぶたに水溶性冷却ジェルを塗ります
目の下を中心に耳の前から鼻まで左右にIPLを照射（所用時間10分程度
ジェルを拭き取り、目の周りを洗浄して終了します

※照射後はマイボーム腺の分泌が良くなります。
※治療効果に個人差はありますが、3～4週間おきに4回以上実地すると効果が高いというエビデンスがあります。

注意事項
- ゴムではじかれるような痛みや、ひりひりした痛みを感じることがあります。
- 治療後短時間、皮膚が赤みを帯びることがありますが、ほとんどの場合2～3時間で元に戻ります。
- 照射部位は強くこすったりせず、約２週間は日焼け止めをしっかり塗ることをお勧めします。
- 洗顔、入浴、化粧など日常生活上の制限はとくにありません。
IPL治療を受けられない方
- 妊娠および授乳中の方
- 光過敏症もしくは、光過敏性を高める薬剤をご使用中の方
- 日焼けしている方
- てんかん発作の既往歴がある方
- ケロイド体質の方
- 血液凝固能に異常のある方
- 前がん病変、皮膚がん、または皮膚がんの既往歴がある方