ぶどうまくえん
ぶどう膜炎は、眼の中の虹彩、毛様体、脈絡膜からなる、非常に血管の多い組織「ぶどう膜」に炎症が起こる病気です。「ぶどう膜」だけではなく、脈絡膜に隣接する網膜や、眼の外側の壁となっている強膜に生じる炎症も含みます。
《症状》
程度や部位によってさまざまですが、かすむ、まぶしく感じるなどが多く、眼が赤くなる、目が痛い、ものがゆがんで見える、虫が飛んでいるように見える飛蚊症などの症状がみられます。片眼のみのこともあれば、両眼に起こる場合もあります。
《原因》
病原菌(細菌・ウィルス・寄生虫など)による感染性のもの、免疫異常によるものなどがありますが、30〜40%は原因不明です。
日本では「ベーチェット病」「サルコイドーシス」「原田病」が全体の40%を占め、3大ぶどう膜炎と呼ばれています。そのうち、「ベーチェット病」「サルコイドーシス」は厚生労働省により特定疾患に認定されています。
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ベーチェット病の名前の由来はトルコの皮膚科医ベーチェット博士が1937年最初に報告したので、この名前がついたといわれています。シルクロード沿いに発病が多いためシルクロード病ともよばれています。この疾患は皮膚、眼、粘膜、内臓、血管、神経などに炎症を起こす全身性の自己免疫疾患で、症状は現れたり治ったりとくり返されることが特徴で、発症年齢は20歳代から40歳代に多いといわれています。
ベーチェット病の四大症状として再発性アフタ性口内炎(口腔粘膜から舌、のどにかけての強い痛みを伴う口内炎)、毛膿炎様皮疹(毛穴に膿がたまったにきびのようなもの)、外陰部潰瘍(外陰部に深くえぐれた潰瘍ができる)、眼のぶどう膜炎があげられます。
ベーチェット病では特に虹彩炎を起こす場合が多いといわれています。虹彩に炎症が起こると前房に膿がたまる前房蓄膿を起こします。また虹彩炎は反復して起こるため水晶体と癒着してしまい、併発白内障や続発緑内障、さらには硝子体混濁や網膜剥離を起こして失明してしまう恐れもあります。
サルコイドーシスは全身のさまざまな臓器をおかす恐れのある肉芽腫(肉のかたまりのようなもの)を形成し、またリンパ節の腫れを伴う疾患です。
やや女性に発病が多い傾向にあり、発症年齢は50歳代から60歳代の女性、男性の場合は20歳代の若年層に多くみられます。特に男性は眼に疾患が出る場合が多いといわれ、この場合失明することもあるといわれています。
おもな眼症状は霧視、羞明、飛蚊症の出現、肉芽腫病変によるぶどう膜炎があげられます。
《治療》
炎症の状態に応じて、点眼、内服、注射、点滴などを投与します。治療の一番の目的は、視力低下につながるダメージを残さないように炎症を抑えることで、最もよくおこなわれるのはステロイド薬の投与です。ぶどう膜炎は良くなったり悪くなったりをくり返し長引くこともあるので、定期的な通院が必要になります。治療中、急な変化を感じたときは、早めに受診しましょう。
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